SHIBUYA109 lab.

Z世代のゲームに関する意識調査

株式会社SHIBUYA109エンタテイメント(本社:東京都渋谷区、社長:石川 あゆみ)が運営する若者マーケティング機関『SHIBUYA109 lab.(読み:シブヤイチマルキュウラボ)』は、15~24歳のZ世代を対象に、外部調査パネルによるWEB調査とSHIBUYA109 lab.独自ネットワークによるインタビューから「Z世代のゲームに関する意識調査」を行いました。

Z世代のゲームに関する意識調査

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INDEX 目次

1 Z世代のゲームに関する意識とは?

幼い時期からスマートフォンやインターネットに囲まれ、デジタルネイティブであるZ世代。彼らはゲームをどのように捉え、楽しんでいるのでしょうか。
ゲームの楽しみ方を基に3属性に分けて分析してみました。

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【調査方法】
①WEB調査
調査期間:2023年6月
調査パネル:外部調査会社のアンケートパネルを使用
居住地:一都三県
性別:男女
年齢:15~24歳
対象:高校生・大学生・短大・専門学校生
※本調査対象者はスマートフォン、タブレット、PC、Nintendo Switch、PlayStationシリーズ、Xboxシリーズ、Wii・WiiU、DSの何らかを使用してゲームをする方。
ゲームをしない・ゲームセンターでしかプレイしない方は本調査対象外。
回答者数:434名(男性215名/女性219名)※本調査回答数
※スクリーニング設問に関しては回答者数668名(男性307名/女性361名)
※回答率(%)は小数点第2位を四捨五入し、小数点第1位までを表示しているため、合計数値は必ずしも100%とはならない場合があります。

②SHIBUYA109 lab.による定性調査
・グループインタビュー
対象者条件:男子学生4名、女子学生3名 2G 合計7名
・その他過去定性調査をもとに考察
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2 Z世代の約8割がゲームプレイヤー!彼らが没頭するゲームの実態とは?

まずは、Z世代のゲームに関する行動について概要を調査・整理してみました。Z世代のうち「ゲームをする」と回答したのは約8割。ゲームをする頻度として一番多かったのは「毎日」で44.9%、1日のプレイ時間は平均約100分、年間で使っているお金は約10,446円となりました。
ゲームプレイヤーが普段利用している端末は「スマートフォン(94.7%)」「Nintendo Switch(38.5%)」「PC(33.2%)」が上位に上がっています。

Z世代のゲームに関する意向

Z世代のゲームのプレイ頻度

Z世代のゲームの実態

特にお金をかけているものとして多かったのは「ゲームのタイトル(ソフトのダウンロード費、購入費など)(37.6%)」「ゲーム機器(30.0%)」「ゲームプレイのための機材(コントローラー、キーボードなど)(17.1%)」となっています。

Z世代がゲームに関連してお金をかけているもの

ゲームを購入・ダウンロードしたいと思うきっかけは、「動画配信サービス(39.6%)」「Twitter(32.3%)」「友達からの口コミ・誘い(27.4%)」となっており、上位はSNSが占めるものの、これまでのSHIBUYA109 lab.の様々な消費カテゴリにおける調査で情報源として上位に入っていたInstagramは入らず、趣味ごとに活用されているメディアが違うことがわかります。また、ゲームの購入・ダウンロード後に参考にする情報としても「動画配信サービス(33.2%)」「インターネットでの検索(27.6%)」「Twitter(27.2%)」という回答となりました。

Z世代がゲームを購入するきっかけ

Z世代がゲーム購入後に参考にする情報

好きなゲーム・よくプレイするゲームとして挙げられたのは、「ロールプレイング(37.6%)」「シミュレーション(30.0%)」「音ゲー(25.1%)」が上位となっています。ゲームに感じている魅力を聞いてみると、「暇つぶしになる(62.9%)」「自分の好きな時間に楽しむことができる(48.8%)」「ストレス発散になる(43.8)」が上位となりました。ゲームプレイ中の行動を深掘りしてみると、ゲームをしながら動画を見るなど、別の行動も同時に行う「ながらプレイ」を約7割が行っており、さらに53.4%が「プレイ中に手が汚れない工夫をしている」と回答しました。

Z世代が好きなゲーム

Z世代がゲームに感じる魅力

Z世代のゲームプレイ中の行動

グループインタビューでも、「常に寝転がりつつ、ながらプレイでゲームをしていて、アニメやドラマを見たり、ゲームのプレイ動画を見たりしながら遊んでいる。集中してゲームはしない」「ゲームをしながら動画配信サービスの動画を見ている。基本的にお菓子は箸で食べる」「通学中や授業と授業の空き時間にプレイする」といった「ながらプレイ」の話があった一方で「ストロータイプの飲み物を用意して連続でのプレイ中にも水分補給ができる工夫や、手が汚れないお菓子を準備している」「プレイを始めたら部屋から出られないので、事前にトイレにいったり食料を用意したりしている」など、集中してゲームを行うために工夫している姿も垣間見え、ゲームタイトルや状況により、「ながら」と「集中」を使い分けながら、日常の様々な場面でゲームを楽しんでいることがわかりました。

さらに「ゲーム実況を視聴したことがある」という質問に対しては、73.3%が視聴経験があり、「持っていないゲームの実況を視聴したことがある」という回答も70.5%となっていることから、動画コンテンツのジャンルとしてゲーム実況が浸透していることがわかります。実際にゲーム実況を見る理由も聞いてみると「コンテンツとして面白いから」が67.6%で最も多くなりました。

Z世代のゲーム実況の視聴経験

Z世代がゲーム実況を視聴する理由

グループインタビューで詳しく聞いてみると、「買うか迷っているゲームのプレイ動画を動画配信サービスで見る。公式で出ている動画は実際のプレイ内容と異なることも多いので」「自分が買わないゲームのプレイ動画も見る。ただ、見ても難しすぎて『自分にはできないな』と思ってしまうのでプレイの参考にしているわけではない」と多様な回答がありました。ゲーム配信動画は、ゲームを攻略する情報として見られているだけではなく、それ自体がエンターテイメントとして楽しまれていることがわかります。

3 8割以上が遠隔で会話しながら楽しむゲーム。令和のゲームの楽しみ方を3つの属性に分けて分析

今回の調査では、全体の回答をさらに細分化し、Z世代のゲームプレイヤーをプレイ目的によって「ゲームガチ勢」「コミュニケーション重視勢」「暇つぶしゲーム勢」の3つの属性に分けました。
「ゲームの楽しみ方」を聞いた設問で、「ゲームガチ勢」は「eスポーツ選手などプロを目指している/プロとして活動している(2.1%)」「プロは目指していないが、大会などイベントに参加して記録や成果を残したい(8.1%) 」「大会などのイベントには参加しないが、レベルアップ・技術向上を目標にプレイしたい(13.6%) 」という回答者(計23.8%)、「コミュニケーション重視勢」は「特に目標はないが、友人等との交流として楽しみたい(21.2%)」という回答者、「暇つぶしゲーム勢」は「ゲームは暇つぶし/たまにプレイ出来ればいい(55.1%)」という回答者で構成しており、それぞれ平均時間や使用端末、費やす金額などが異なります。

ゲームの楽しみ方別Z世代のゲームの楽しみ方

普段ゲームをする相手を見てみると、「暇つぶしゲーム勢」では「ひとり(72.0%)」の回答が圧倒的に多かったのに対し、「ゲームガチ勢」は「リアルな友達・知り合い」が65.0%、「オンライン上の友達・知り合い(ゲーム内で出会った相手)」が40.8%、「コミュニケーション重視勢」も「リアルな友達・知り合い」が63.0%で多くなりました。

ゲームの楽しみ方別Z世代が普段ゲームをする相手

グループインタビューに参加していた「コミュニケーション重視勢」に該当する参加者からは「もしゲーム友達がゲームを辞めたら、別の友達を探すが、その場合も、オフラインのリアルな友達から探す。協力して遊ぶのを楽しみたい」「コロナで学校に行けなかった時、リアルな友達と『どうぶつの森』でお互いの島を行き来した。今も電話しながら『Splatoon(スプラトゥーン)』をしている。会えない友達とも遊べるのがゲームのいいところ。知らない人からゲーム上で友達申請が来てもすべてキャンセルしている」という声がありました。

実際に、ゲームを一緒にする相手を選ぶ際に重視していることを聞いてみると、いずれの属性でも「仲がいい・これから仲良くなりたい」ことが最も割合としては高くなり、全体では53.2%と半数以上が重視していることがわかりました。「コミュニケーション重視勢」では、「仲がいい・これから仲良くなりたい(66.7%)」の次に、「自分のやりたい時間と合う(44.0%)」が重視されています。一方、唯一「ゲームガチ勢」のみ、「仲がいい・これから仲良くなりたい(54.2%)」の他、「同程度のプレイレベルである(53.0%)」、「同程度の熱量やモチベーションである(50.6%)」と、技術やゲームへの熱量も同等に重視することがわかっています。

ゲームの楽しみ方別Z世代がゲームをする相手を選ぶ際に重視していること

また、昔は誰かの家に集まって大人数で遊ぶスタイルが定番だったゲームは、コミュニケーションツールを使って、お互いの家から通話しながら遊ぶスタイルへと変化しています。他人とゲームをプレイしている回答者のうち、ゲーム中に何らかのコミュニケーションをとっているのは82.8%、中でも「LINE(66.8%)」「Discord(36.0%)」「ゲーム内のボイスチャット(19.6%)」がよく利用されています。

ゲームの楽しみ方別Z世代がゲームプレイ中に使用するツール

さらに、「ゲーム好き」について、自分がゲーム好きであると認識しているのは全体では67.5%でしたが、「ゲームガチ勢」は93.2%、「暇つぶしゲーム勢」は49.8%と大きく差がありました。

ゲームの楽しみ方別Z世代のゲームに関する意識

ゲーム好きの印象をグループインタビューで聞いてみると、「周りにもゲームを楽しんでいる人が多いし、色々な人がいるので(ゲーム好きの印象を)ひとくくりにするのが難しいと思う。」「強いて言うなら、色々なゲームタイトルを幅広くやっている人がゲーム好き。一つのゲームをやり込む人は、そのタイトルが好きな人」「ゲーム好きは、暇があればゲームをやる人。薦めれば、どんなジャンルもやってくれる人。自分は勝ちにこだわらずにゲームを楽しんでいるだけなのでゲーム好きではない」といった声がありました。さらに「ゲームは操作がものすごく難しいし、作戦を練ることも必要なので、頭の回転が速い印象。」と、全体的にポジティブな印象をいだいていることが見受けられました。またゲーム非ユーザーも含めた「ゲーム好き」に対するイメージを自由記述回答したテキストマイニングでも、そういったポジティブなワードも含まれていました。
実際に、「ゲームは教育にも活用できると思う」と回答したのは62.2%となり、グループインタビューでも、「例えばMinecraftは、自分でゼロから何かを考えてつくるので、教育にも良さそう」というコメントがありました。

ゲームの楽しみ方別Z世代のゲーム好きへの印象

ゲームの楽しみ方別Z世代が考える教育へのゲーム活用

4 Z世代「ゲームガチ勢」はゲームも現実?約4割がゲームきっかけで恋に落ちた経験あり!?

最後のトピックでは、ゲームプレイ時間も長く、ゲームにかけるお金も多かった「ゲームガチ勢」に注目し、深掘りしました。
「ゲームガチ勢」は、ゲームについての熱量が高く、「ゲーム内で課金したことがある」と回答したのは、全体では42.6%となったのに対し、「ゲームガチ勢」は74.8%となっています。「eスポーツ」を知っているかどうか聞いた質問では、全体では認知度が74.2%だったのに対し、「ゲームガチ勢」は91.3%になりました。

ゲームの楽しみ方別Z世代のゲームへの課金の実態

ゲームの楽しみ方別Z世代のeスポーツの認知度

「メタバース」という言葉の認知度は全体が74.2%、「ゲームガチ勢」は86.4%となりました。メタバースを始めたい、または楽しみたいかという質問でも、全体が32.3%に対し、「ゲームガチ勢」は52.5%と半数以上が興味を示しており、バーチャル空間での知らない人との交流に関しても、全体では33.4%が興味を示したのに対し、「ゲームガチ勢」は59.2%と高い割合で興味をいだいていることがわかりました。

ゲームの楽しみ方別Z世代のメタバースの認知度と関心

また、「一緒にプレイした相手とは会って遊んだような感覚を抱くことがある」と回答したのは、全体では40.4%となりましたが、「ゲームガチ勢」は55.4%と少し高い割合となりました。オンラインゲームきっかけで知り合った相手を(恋愛的に)好きになったことがあるかどうか聞いてみると、全体では23.2%が「はい」と回答した一方、「ゲームガチ勢」は、39.8%が「はい」と回答しています。ゲームに対して熱心な層ではオンラインでの交流が、実際のオフラインでの人間関係に深く影響していることがわかります。

ゲームの楽しみ方別Z世代のゲームをプレイした相手への意識

最後に、家庭環境を見てみると、ゲームガチ勢の場合は「自分の親もゲームが好きだ」と回答したのは、54.4%となり、約半数以上となっています。さらに「自分の親はゲームに対して寛容である」という回答は67.0%となり、ゲームに対して前向きな環境がゲームへの熱量の根幹を支えていることも感じられます。

ゲームの楽しみ方別Z世代の家庭環境

5 Z世代にとってゲームは『憩いの場』。ゲームを軸にしたトレンドも増加中

Z世代の親世代は、ファミコン等子供の頃からゲームを楽しんできた世代であるため、ゲームに対して寛容な態度が見られます。そのため、子であるZ世代にとっても、ゲームは非常に身近なコンテンツの一つです。
また、ゲームはZ世代にとって友達と時間を共有する『憩いの場』でもあります。友達とゲーム内で待ち合わせをして一緒にプレイしたり、コロナ禍においては外出自粛期間中ゲームの中で友達と会うなど、ゲームを介したコミュニケーションも活発に行っています。オンラインで接続し、インタラクティブなやりとりをしながらプレイすることが主流であることから、SNSと同等のコミュニケーションプラットフォームとして機能している側面もあります。
Z世代の間では、ゲームの位置づけも身近でポジティブなものに変化しているため、ゲームの大会である「e-スポーツ」や、ゲーム実況で登場する「Vtuber」など、ゲームを軸としたエンタテイメントもトレンドとして見られています。



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